01-003 故輕之以五效之以計以索亓請

原文比較

独見
独見

故經之以五、效之以計、以索其情

考察中故に五を以って之を經し、計を以って之を效じ、以て其の情を索む

考察中(案1)ですから五つの事項を理にかなっているか(古典に)照らし合わせ、これらをそれぞれはかりくらべて験証し、そこから実情を把握するのです。

考察中(案2)ですから五つの事項を経て(通じて)、それぞれはかりくらべて験証し、そこから実情を把握するのです。

竹簡
竹簡

故輕之以五效之以計以索亓

故に之を經(はか)るに五を以てし、之を效(あき)らかにするに計を以てし、以て其の情を索(もと)む

古文孫子
古文孫子

故經之以五事校之以七計而索其情
故に之を經るに五事を以ってし、之を校するに七計を以って、而に其の情を索む

宋本十一家注
宋本十一家注

故經之以五事,校之以計,而索其情

故に之に經てするに五事を以ってし、之を校るに計を以ってし、而に其の情を索む(漢籍国字解)
故に之を經するに五校の計を以てして、其の情を索む(経書大講)
故に之に經るに五事を以てし、之を校ぶるに計を以てして、而に其の情を索む

考察中

竹簡・魏武注の「五效之以計」に対して古文孫子は「五效之以計」となっています。
「輕(經)」「效(校)」「亓(其)」「請(情)」などの違いがあります。
書き下し文が漢籍国字解と経書大講といった書籍により違っています。
故經之以五の後、「效之以計、以索其情」は「五」を説明した「凡此五者,將莫不聞;知之者勝,不知者不勝。」の後に再び述べているので、ここでは削除しても良いように考えます。

この言葉は、兵を用いる上での重要な戦術を説いたものであります。

「故輕之以五」とは、この後に述べます道、天、地、将、法の5つの要素を軽んずることなく、しっかりと実践に移すべきであるという意味であります。

「効之以計」とは、後述の5つの要素を活かし、賢明な計略を立てるべきだという教えであります。単に強兵を有するのみならず、的確な作戦を立案することが肝心なのです。

「以索亓請」とは、5つの要素を探り尽くし、その実践を求めるべきであるという戒めであります。決して油断することなく、常にこの5大要素の実現に努めねばならないということです。

つまり、道天地将法の5大要素を等閑視せず、それらを具現化するための英知ある計略を立て、その実践を怠ることなく求め続けよ、と説いているのであります。

この教えに従えば、必ず勝利の機会は訪れます。しかし、この教えを無視した者は、たとえ一時的な勝利を収めたとしても、やがては敗北を味わうことでしょう。

不明瞭

註釈

魏武注孫子
魏武注孫子

故經之以五事,校之以計,而索其情

  • 曹操曰:謂下五事彼我之情
    曹操が説く、五つの事柄とは、彼我の情勢を言う
宋本十一家注
宋本十一家注

故經之以五事,校之以計,而索其情

  • 俗本「效」作「校」。
  • 曹操曰:謂下五事彼我之情。
  • 杜牧曰:經者,經度也;
    五者,即下所謂五事也;
    校者,校量也;
    計者,即篇首計筭也;
    索者,搜索也;
    情者,彼我之情也。…
  • 泓按:效,猶驗也;
    言以下五者經度兵事,復用計算效驗彼我之優劣,以此搜索彼我勝負之情也。
    「效」或作「校」,亦通。

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