原文比較
独見
死生之地存亡之道不可不察也
死生の地存亡の道察せざるべからざるや
生きるか死ぬかの分かれ目となるとともに本質であり、国の存立または滅亡へと導くのことになるから、その重要性を十分に認識し、慎重に対処しなければならない。
竹簡
死生之地存亡之道不可不察也
死生の地存亡の道察せざるべからざるや
古文孫子
死生之地存亡之道不可不察焉
死生の地存亡の道察せざるべからざるや
魏武注孫子
死生之地,存亡之道,不可不察也。
死生の地,存亡の道,察せざるべからざるや
宋本十一家注
死生之地,存亡之道,不可不察也。
死生の地,存亡の道,察せざるべからざるや
生きるか死ぬかの分かれ目で、存立または滅亡へと導くのだから、見過ごしてはいけない。
孫子略解 : 孫子略解 - 中國哲學書電子化計劃
註釈
魏武注孫子
魏武注なし
宋本十一家注
死生之地,存亡之道,不可不察也。
- 李筌曰:兵者凶器,死生、存亡繫於此矣,是以重之,恐人輕行者也。
戦さは凶器、生きるか死ぬか、存続か滅亡かに繋がる、このように重要なことであるため、人が軽率に行動することを恐れ慎むのです。 - 杜牧曰:國之存亡,人之死生,皆由於兵,故須審察也。
国の存亡、人の生死はすべて兵に由来するから詳しく調べる必要がある。 - 賈林曰:地,猶所也,亦謂陳師、振旅、戰陳之地。得其利則生,失其便則死,故曰死生之地。
地は所に同じ、・その利を得られれば生きることができ、その便を失えば死ぬことになる。だから死生の地という。
道者,權機立勝之道。得之則存,失之則亡,故曰不可不察也。
道とは、機会を逃さなければ勝利へと導く。これを得れば存続し、これを失えば滅亡する。だから見過ごしてはいけないと言っている。
《書》曰:「有存道者,輔而固之;有亡道者,推而亡之。」
国を守り抜く正しい方策があれば、それに全力で取り組み、確実に実行に移すべきである。国を危機に陥れるような有害な政策があれば、それを押し退け、断固として排除しなければならない。 - 梅堯臣曰:地有死生之勢,戰有存亡之道。
土地には生死を分ける力があり、戦いには国家の存亡がかかっており、戦場における生死を分けることが重要である。 - 王晳曰:兵舉,則死生、存亡繫之。
兵を挙げる(戦をする)ことは生死や国家の存亡に繋がる。 - 張預曰:民之死生兆於此,則國之存亡見於彼。
民の生死は前兆となり、つまり国の存亡がそこに見える
然死生曰地、存亡曰道者,以死生在勝負之地,而存亡繫得失之道也,得不重慎審察乎?
死生は地に関わり、存亡は道に関わる。死生は戦いの場で決まり、存亡は得失の道にかかっている。このことを十分慎重に考えなければならない
十一家注孫子 : 十一家注孫子一 - 中國哲學書電子化計劃
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